金の蛇口
個人の家庭でも会社でも、赤字を出し借金が嵩めば破算になる。ところが国の場合は不思議な金の蛇口があって、財政が苦しくなると蛇口をひねり歳入を増やす不思議な仕組みになっている。それが税金だ。
17日福田主相はG8の通信社インタビューで、この蛇口をひねる決断を語った。いわく「日本は世界有数の高齢化社会だ。その国が5%でやっている。だからこれだけ財政赤字を背負っている。その辺のところを決断しない
といけない。大事な時期だ。」5%とは消費税のことだ。財政赤字が増えているのは年寄りが増えたからだという。どこかで聞いた台詞だ。そう、後期高齢者医療制度だ。それほど年よりは国の負担なのか。
だが、これは全く論理のすり替えである。今の財政赤字を作ったのは1990年代の高度経済成長期、多額の国債を発行し、公共投資と称して国でも地方でもやたらに箱物作りや不要の道路、空港、港湾つくりを進めたつけである。その名残は今ものこっている。道路財源で高速道路を作り続け、殆ど使われない空港、港湾作りが続けられている。
では肝心の蛇口の水源の方はどうか、大企業は空前の大儲けをしているが、国民の中にはワーキングプアーが広がっている。わずかな年金を頼りに細々と生きているお年よりも多い。そこへ持ってきて、「国民が公平に負担する」と称する消費税を上げることは、ますます格差を広げていくことになる。庶民のわずかな蓄えである貯金の利子には20%の税金がかけられるが、大金持ちが持っている株の配当には10%の税金しかかからない。貧乏人はますます痩せ細り、金持ちはますます肥え太る仕組みだ。
消費税はすべての人から公平に税をとるという。これもまやかしの論理である。日常必需品を買うのは金持ちも庶民もそれほど違わない。消費税が上がっても金持ちにとっては痛くもかゆくもないのだ。
その上許せないのは、消費税が始まってから国民が払った消費税が180数兆円、その間大企業に行われた減税が160数兆円。消費税とは結局何だったのかということになる。
憲法第14条は如何なる意味でも国民の差別を禁じている。公平を装った差別を許してはならない。消費税を上げられないくらい大きな世論を盛り上げよう。
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